テニスでは、数多くのショットが存在しますが、
その中に「ボレー」と呼ばれるショットがあります。
ボレーとは、簡単に説明するとノーバウンドで打ち返すショットであり、
特にダブルスの試合で多用されるショットとなります。
テニスの王子様で描かれているダブルスの試合でも、様々なボレーが登場しますが、
大石秀一郎が使用するボレーに、「ムーンボレー」と呼ばれる技があります。
ムーンボレーとは?
ムーンボレーとは、相手の頭上を抜くことで、死角に落とすことのできるロブボレーです。
基本的にライン上に球が落ちるように、絶妙にコントロールされている技です。
また、この技を使用する前動作として、ラケットを地面に滑らせ、カラカラと音を出すのが特徴です。
ムーンボレーが使える人は?
この技を使用するのは、作中では青学3年の大石秀一郎のみです。
余談ですが、大石が個人で使用する技としては、唯一の必殺技となります。
ムーンボレーが活躍した名シーン
名シーンとして紹介したいのは、
東京都大会決勝のダブルス1の大石・菊丸対南・東方の試合です。
この試合を挙げた理由は、1年前の大会で敗北した相手に対して、
大石がしっかりと敗北から学んだ教訓を活かし、昨年から成長した点を見せた
気迫のこもった一戦だからです。
また、普段は弱気な姿がすこし目立つ大石が、珍しく強気な態度を見せた試合だったことも印象的でした。
ムーンボレーの魅力とは?
ここでは、ムーンボレーの魅力を解説したいと思います。
この技には、前述した内容も含め、以下の魅力が挙げられます。
①通常のロブとは異なり、トップスピンがかかっている。
②基本的にライン上に落とすため、絶妙にコントロールされている。
コントロールの良さについては、大石は青学の中でトップクラスです。
この技を試合の状況を冷静に分析し、相手ダブルスの隙をつくことで、
ゲームメイクをするのが大石のテニスだといえます。
また、この技があるからこそ、ダブルスにおいて常に安定したサポートを
実現できているのでしょう。
ちなみに、前述しましたが、この技には前動作があります。
そのため、相手からはムーンボレーがくると読まれてしまうことがありますが、
大石は、この前動作をフェイクとして利用し、この技を出すと見せかけて、
ドロップボレーを繰り出すといったように駆け引きの1つとして使用することもあります。
そういった点もこの技の魅力の1つかもしれません。
今回は、ムーンボレーという技の紹介でした。
劣勢に立たされていても、この一撃が決まればその状況を覆すだけの威力があるため、
大石が出場する試合では、ほぼ登場する技です。