波動球とは?
不動峰中の石田鉄が放つフラットショット。とても腕に負担のかかる技であるため、部長の橘からは使用を制限されていた。その後、青学の河村の必殺技となる。物語進むにつれて、石田鉄の兄、石田銀が登場。波動球は、この銀が考案した技であることが明かされた。
テニスの王子様を代表するパワーショットの一つ。この必殺ショットは腕の負担と隣合わせのため、使用者の覚悟が現れる。
波動球が使える人は?
不動峰中の石田鉄、青学の河村隆、四天宝寺中の石田銀が必殺技として使用する。青学の河村が戦った、氷帝の樺地もこの波動球を使用した。
波動球が活躍した名シーン
波動球が初登場したのは、地区予選。青学対不動峰中の一戦。ダブルス2での一戦だった。
青学のダブルス2は天才不二周助と河村隆のペア。
天才不二周助のつばめ返しの一発で、完全に流れを引き戻した青学ペア。
そこで、不動峰中の石田鉄は部長の橘に禁じられていた、波動球という必殺技を繰り出す。
河村は気合で返球するも波動球の威力に押され怪我を負ってしまう。
そのまま棄権負けとなってしまう。
次に物語で、波動球が活躍するのは、青学対氷帝のシングルス3。河村対樺地戦。まさにパワー対決の一戦となる。パワーで押され気味だった河村がとっておきの両手での波動球を放つ。両手での波動球は、腕への負担が少なく、何度も打つことができる。阿久津とのやり取りで覚悟を決めていた河村。樺地相手に波動球で先手を取っていく。
しかし、それをいとも簡単に真似てくる樺地。
そこで、河村は片手での波動球を放つ。片手の波動球をもコピーしてくる樺地。河村は自分がこの試合に勝つ、だからみんなは全国に行ってくれ…!と捨て身の覚悟で片手での波動球を打ち続ける。
この捨て身の覚悟には理由があった。河村の実家は寿司屋で高校に入った際には、寿司屋の修業を本格的に始めるため、中学3年間で河村のテニスは終止符を打つことになっていた。
青学の足だけは引っ張りたくない、その一心で波動球を放っていた。
そして、片手での波動球を打ちあった両者は試合続行不可能で引き分けに。覚悟と覚悟がぶつかった一戦だった。
さらに、波動球はテニスの王子様の読者を驚愕させる。
それは全国大会準決勝、青学対四天宝寺中のシングルス2.河村対石田銀の一戦だった。六角戦で見せた河村の必殺技、ダッシュ波動球をいとも簡単に返す石田銀。銀曰く、河村のダッシュ波動球は、銀の壱式波動球と同等程度。銀の波動球は百八式まであると言う。
銀の波動球に飛ばされ続ける河村。しまいには波動球を無効化にされてしまう。
しかし、河村は無謀とも言えるパワー勝負を続ける。河村にとってパワーとは、青学メンバーに河村だからこその強みとして認められていた、アイデンティティだったのだ。
最終的には、諦めない河村に勝利の女神がほほ笑む。自らを信じ続けた河村の、波動球が活躍した名シーンだった。
波動球の魅力とは?
腕の負担と隣合わせという危険性こそがこの技の最大の魅力。
危険性があるからこそ、石田鉄も河村も、そこに覚悟が乗ってくる。その覚悟が現れたのが河村対樺地の一戦であり、河村対石田銀の一戦だった。この2試合は、覚悟が必要な波動球の魅力が最大限詰まった試合であった。
人によっては、「テニヌがはじまったのは、波動球から」という人がいるほど記念すべき技です。