スポーツの世界では、真剣になり過ぎるあまり、つい乱暴な振る舞い(ラフプレー)をしてしまうことがあります。
よく例えられるケースとしては、サッカーの試合でドリブルしている選手に対して、ボールではなく、故意に足を引っかける行為などが挙げられます。
テニスの王子様は、中学テニス界を中心に描いた物語であるため、そのようなプレーがあまり描かれることはありませんが、ラフプレーをしてしまう選手は少数ですが存在します。
そんなラフプレーに関係する「悪魔(デビル)化」と呼ばれる技について、今回は紹介していきたいと思います。
悪魔化(デビルか)とは?
悪魔化とは、正気を保つことができず、非常に攻撃的なテニスをするプレースタイルの一種です。
この状態になると、目は赤目、肌は赤く、髪が白髪になるといったように見た目が変化することが特徴です。
ちなみに、悪魔化とは別に「赤目モード(危険モード)」と呼ばれる状態もあります。
この状態になった際の見た目の変化としては、目が充血して赤目になるのみです。
悪魔化(デビルか)が使える人は?
この技を使用するのは、作中では立海大付属中学校2年の切原赤也のみです。まぁ、海堂も悪魔化しかけましたが、乾先輩に止められて未遂に終わりました。
この選手は、立海大付属中学校のレギュラー陣の中で、唯一の2年生選手であり、主人公の越前リョーマ以外では、ただ1人「片足のスプリット・ステップ」が使用できます。
悪魔化(デビルか)が活躍した名シーン
名シーンとして紹介したいのは、全国大会決勝のダブルス2の柳・切原対乾・海堂の試合です。
この試合を挙げた理由は、悪魔化したときの残酷なプレーがよく描かれているためです。
また、このプレースタイルになった際、相手選手はどのようなラフプレーを受け、最終的にはどうなるのかが理解できる点も見どころの1つです。
悪魔化(デビルか)の魅力とは?
ここまで悪魔化とは残酷であることのみ述べてきましたが、悪魔化してしまうのにはちゃんとした理由があります。
その理由は、以下の2点が挙げられます。
①勝利に対する執着心が人一倍強いため。
②自分やチームメイトを馬鹿にされたため。
順番に説明すると、①については、常勝軍団のレギュラーであるため、負けは許されないという責任感から手段を選ばないプレースタイルとなってしまいます。
②については、単純にチームメイトを大切に思うあまり、悔しい気持ちが勝り、ついつい逆上して残虐行為をしてしまうのだと考えられます。
普段の切原の性格は、悪魔化とは全く別人の誰に対しても分け隔てなく接する愛想のよいキャラクターであるため、こういったギャップがある点ももしかしたら彼の魅力の1つなのかもしれません。